良かった点
- 設定の面白さ
- シーン単位での面白さ
- 演技
少し気になった点
- 主人公の行動が個人的に合理的でないような気がした
- 両親はともかく弟は受け入れていることが気になる
感想
シーン単位で見たらとても面白かった。鍵を開けるシーンや軽トラのシーンは印象深く怖いような面白いようなシュールなシーンが多かった(個人的にはコメディだと思えるシーンのほうが多かった)。もっとシュールな方向にぶっ飛んで『LAMB/ラム』くらいまで行っても面白いかもしれないなぁ。
設定についても閉鎖的な田舎に帰省して起こる怪奇な事象というのはよくあるけどやっぱりワクワクする設定。この設定ってなんでこんなにわくわくするんですかね?また田舎というのも電車でいける範囲だったのも良かったかも。海を隔てるわけでなく地続きなのがより現実っぽく感じられるし、その現実感が社会とリンクしてる感じでよかったんじゃないかね。
また映画の軸となる幸せというキーワードが素朴でよかった。幸福だと仰々しく崇高な理念になりえる気がするし、生きる為の糧みたいなニュアンスの言葉だとどこか必要経費に思えてしょうがないと思うかも。幸せというのが人間のエゴ、自己満足っぽくていい塩梅の言葉なんじゃないかなぁ。
ただ一方であくまで閉鎖的なだけであり物理的に閉鎖されているわけではないので、警察を呼ぶ、逃げるといった選択を主人公が取らなかったのが気になった。 ベタな設定になってしまうが警察を呼ぶが警察も田舎の価値観に染まっていたみたいな描写があれば主人公の行動も受け入れられたかも(偉そうにしてごめんんさい)。
印象深い登場人物は中学生?の男の子。人間臭いけど、それでいてどこか達観している雰囲気があり魅力があった。彼はどのようになっていくのだろうか。都会に出そうな気もするし田舎に残りそうな気もするが幸せになってほしい。
映画撮ったことないのにも関わらず偉そうにだらだら感想書かせていただいたけど面白かったです。